

Arnold & Son
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アーノルド&サン
BRAND TOPICS

アーノルド&サンとは
1764年ロンドンで創業した史上最高の時計職人の一人、ジョン・アーノルドの名を冠した「アーノルド&サン」。時計師を父に持つアーノルドは卓越したクラフトマンシップで、フランスのブレゲとともに天才時計師と称され、数々の発明で時計を進化させてきました。18世紀の海洋を制覇した大英帝国の繁栄を支えたのは高精度海洋時計「スプリング・デタント式マリンクロノメーター」を開発したジョン・アーノルドともいわれています。また、ブレゲと大変親交が深く、互いの息子を弟子にとり、ブレゲ初のトゥールビヨン脱進機がジョン・アーノルドの懐中時計に組み込まれるなどお互いの知識を認め、尊敬しあう仲でした。
アーノルド&サンは完全マニュファクチュールで時計の美しさを最大限引き出すよう、デザインからムーブメント製造を手作業で一貫した時計造りをしています。
英国王ジョージ3世にその実力を認められたアーノルドは、時計師としての前半のキャリアでは、王をはじめとする英国王室の人々のために数多くの時計を製作しました。
後半のキャリア時代には、アーノルドと息子のロジャーはマリンクロノメーターの開発に尽力し、海上での経度を測定するという課題に成功しました。海の上で正確な位置を知るためには、正確な秒単位での計測が可能な時計が必要でした。二人は高精度で、比較的安価で大量生産可能なマリンクロノメーターの開発に成功しました。この大成功により、アーノルド&サンは英国王室海軍にマリンクロノメーターを提供する主要納入業者となったのです。
アーノルド&サンは、現在はスイス・ラショードフォンに工房を置き、英国の伝統に彩られた、スイス時計製造の厳格な基準とユニークな美学を融合した時計つくりをしています。

[天文学、高精度、ワールドタイム]アーノルド&サンの3つの柱
計時の歴史は人類の歴史と同じぐらい長く、天体を基準としてきました。初期の暦は、一定の星を観察し、周期を理解することによって確立されましたが、その精度には驚嘆すべきものがあります。それから数千年もの時を経て、ジョン・アーノルドの高精度なマリンクロノメーターが登場しました。
大航海時代が黄金時代を迎えたことで、船の位置の正確な経度測定のために、出発と現在の2地点間を比較できる高精度な時計が必要になりました。この課題に、ジョン・アーノルドと息子ロジャーは人生、技術、才能のすべてを注いで果敢に挑戦したのです。
複雑機構を備え、航海の歴史を感じさせるアーノルド&サンは、ジョン・アーノルドの業績を体現する3つの基本原則<天文学、高精度、ワールドタイム>からインスピレーションを得ています。この3つの柱こそが、アーノルド&サンのコレクションの基盤となっているのです。

天文学:天空の下で
北極星、南十字星、アストロラーベ、六分儀など、時間の計測は繰り返される天文現象を頼りに、どんな状況においても長期的に利用できる信頼性の高い目印を見出そうとしてきました。あらゆる文化の無数の観察者や天文学者が人間の叡智、忍耐力、熱意を注いだ証である周期の時間表示は、アーノルド&サンの時計製造の根幹となっています。
天文学的な複雑機構はアーノルド&サンのコレクションのシグネチャーですが、その中でも好んで使用される天体であり、主要なインスピレーション源となっている主題が月です。ムーンフェイズを備えたメゾンのタイムピースの特色は、月相の表示精度であり、実際の月相と1日分の誤差が生じるまでに122年を要します。この複雑機構の調整には繊細な技術が必要なため、アーノルド&サンのムーンフェイズは通常、ケースバックのムーブメント上に第2のインジケーターが配されています。この稀有な表示はアーノルド&サンが開発に注いだ努力の証であり、高精度・天文学というブランドが大切にしているテーマを垣間見せます。
アーノルド&サンのムーンフェイズは、その精度だけではなく、文字盤の半分を占める大型の月相や、回転式の立体的な月(12mm)が視線を惹きつける、とりわけ大型なムーンフェイズ表示となっています。平面であれ立体であれ、月は小さな工芸作品として見立てられており、時計製造では稀な素材である大理石やマザーオブパール、メテオライト、アベンチュリンガラスのような優美な素材から構成されています。また、アーノルド&サンの月は暗闇で光を放つように夜光塗料が施されています。

高精度:精度を求めて
精度とも呼ばれる歩度は、アーノルド&サンの現代的な時計製造に不可欠な条件です。アーノルド&サンのタイムピースの特徴として強調されているか否かを問わず、精度はどのコレクションにおいても第一に満たすべき要件であり、常にチェックの対象となります。
アーノルド&サンのコレクションにおいて、製作の構想は常に高精度へと軸足が置かれています。マニュファクチュールのキャリバーは基礎的な先端技術を基盤としています。その1つである軽量の小型テンプは、日常生活の不可避な衝撃で等時性が乱れても、素早く回復させることができます。もう1つの技術は、ムーブメントの動きに必要な動力を貯めておくために必ず搭載している大型香箱、あるいは連結された二重香箱です。アーノルド&サンの自動巻きムーブメントは、この香箱により、平均を上回る90時間以上のパワーリザーブを誇ります。3つ目の要素は、輪列の製造、カナの成形、歯形のポリッシュ加工、正確な機械加工、すなわち可動部の相対的な配置へのこだわりであり、この概念は歩度に欠かすことができません。
トゥールビヨン(テンプとヒゲゼンマイにかかる重力の影響を均一にするために、軸上で調速機を回転させる機構)はジョン・アーノルドの死後に特許が取得されたものですが、おそらく彼が精度の追求で目指していた先にあり、親友のアブラアン=ルイ・ブレゲとも話題に上ったに違いありません。その証拠に、ブレゲは最初のトゥールビヨンをジョン・アーノルドの懐中時計に搭載することで、この偉大な時計師にオマージュを捧げています。今日、トゥールビヨンはアーノルド&サンのコレクションに不可欠な機構となっています。
トゥールビヨンはジョン・アーノルド時代の複雑機構ではありませんが、コンスタントフォースは、彼が生み出したマリンクロノメーターの土台となった機構です。調速機の歩度は、どれだけ一定の動力を受け取ることができるかに左右されます。しかし、主ゼンマイが渦巻き状で香箱に収まっていることから、動力は当然ながら変動します。理想的な形に安定したトルク、すなわち一定の力(コンスタントフォース)を実現するために、アーノルド&サンは1秒で振動する「ルモントワールデガリテ」を利用しています。脱進機の上部に搭載される同機構は、少量ながら一定のエネルギーをルモントワールと呼ばれる中間のゼンマイに貯めることで、テンプが毎秒一定の動力を受けて振動できるようにします。こうして振動は規則的になり、高精度の歩度を実現させる条件が整います。
ジョン・アーノルドが残したクロノメーターの遺産の中でアーノルド&サンが改良を加えているもう一つの機構が、デッドビートセコンドです。これは経度を算出するために航海士には不可欠なものでした。デッドビートセコンドは、テンプの振動数に合わせて毎秒6~8振動で動くのではなく、1秒刻みで秒針が動きます。アーノルド&サンはデッドビートセコンドという名称よりも、トゥルービートセコンド(実際のリズムに沿った運針)という、精度の良さを連想させる名称を好みます。この運針はジョン・アーノルドのマリンクロノメーターのシグネチャーであり、今もメゾンのコレクションで生き続けている複雑機構です。

ワールドタイム:あらゆる場所の時刻
遠洋を航海するようになり、人類は世界に線を引いて経度を考え出しました。経度を算出するには、太陽を利用して観察する現地時刻と、極めて信頼性の高い時計が示す出港地の時刻を比較せねばなりません。そのマリンクロノメーターを英国で最も多く供給していた時計師がジョン・アーノルドであり、この必需品であるタイムピースの信頼性の確保と生産の簡略化に成功すると、ジェームズ・クックや、後のデイヴィッド・リヴィングストンなど、偉大な探検家たちに愛用されるようになりました。したがって、タイムゾーンの複数表示はアーノルド&サンの時計作りのアイデンティティと切り離すことができません。
こうした航海は地図とも不可分だったため、アーノルド&サンはこのワールドタイムのために立体的な半球を考案し、どの地点からも時刻を読み取れるようにしました。この半球に並び、アーノルド&サンが別の時刻を表示するために開発したもう1つのアプローチが、別々に回転する2つの調整機構を備えたダブルトゥールビヨンです。この機構は1時間単位のみならず、15分、30分、45分単位で異なるタイムゾーンも表示できるという、非常に珍しい調整の自由度を備えています。
ここでもまた、デュアルディスプレイの基盤として徹底的に精度を追求する複雑機構が存在し、アーノルド&サンの柱が相互に支え合っています。単独ではなく、常に共存している柱たち。各柱は力を発揮するために他の柱を必要としており、他の柱に支えられてこそ、時間計測の真価を引き出す条件が生まれるのです。
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