皆様こんにちは。
ISHIDA表参道の佐野でございます。
本日はOMEGAの歴史についてご紹介致します。
■ 1848年 時計職人のルイ・ブランが工房を設立

1848年、スイスのラ・ショー・ド・フォンにて、時計職人ルイ・ブランが小さな工房を構えたことがOMEGAの原点です。
創業当初はまだ「オメガ」という名前はなく、彼の高い技術力が徐々にスイス国内で評判を集めるようになっていきました。
その後、息子のポールとセザールが工房を引き継ぎ、1880年には現在の本社があるビエンヌへと拠点を移します。
ここからブランドは大きく飛躍を遂げ、1885年には初の量産型キャリバー「ラブラドール」を開発、1892年には世界初のミニッツリピーター付き腕時計を発表するなど、革新的な時計づくりを続けました。
■ 1894年 初代OMEGAキャリバー誕生

そして1894年、後にブランド名の由来ともなる高精度ムーブメント「Cal.19」が誕生。
このムーブメントは、精度の高さに加え、部品交換のしやすさや操作性の良さでも画期的な存在で、オメガの名を世界に知らしめる転機となりました。
革新的ムーブメント「Cal.19」はその完成度の高さから、ブラン兄弟はこのムーブメントに“究極”を意味する「Ω(オメガ)」という名を与え、これが後にブランド名の由来となります。
Cal.19の成功によってその名は世界へと広まり、やがてブランドは「オメガ・ウォッチ」へと改名されました。
1900年には時計ブランドとして初めて万博での受賞を果たすなど、確かな実力を証明します。
■1940年 軍用時計の製造依頼

20世紀に入り、時計の主流は懐中時計から腕時計へと移り変わっていきます。
腕時計はボーア戦争で初めて実戦投入され、第一次世界大戦をきっかけに急速に普及しました。
しかし当初の腕時計は防水性も耐衝撃性も備えていない、まだ進化の途上にあるものでした。
そんな中、1939年にイギリス政府から防水性の高い軍用時計の製造を依頼されたオメガは、スクリューバック・ケースを採用したタフなモデルを開発。
この堅牢な時計は戦後に名門「シーマスター」シリーズへと発展し、オメガの耐久性と信頼性を象徴する存在となっていきました。
■1948年 シーマスターを発表

第二次世界大戦の終結後、世界は復興に向けて歩みを進め、オメガもその中で確かな歩みを続けていました。
1943年には自社で自動巻きムーブメントの開発に成功し、戦後の新時代に向けて着実に技術を蓄積していきました。
そして創業100周年を迎えた1948年、オメガは戦時中に製造していたイギリス軍用時計をベースに、自動巻きと防水性を兼ね備えた新しい腕時計を開発。
「シーマスター」と名付けられたこのモデルは、オメガのアイコンとなるコレクションの礎を築きました。
■1952年 コンステレーションを発表

1952年、オメガの高精度時計の象徴として誕生した「コンステレーション」。
これは創業100周年を記念して限定生産された「センテナリー」の流れを汲む量産モデルとして登場しました。
自動巻きムーブメントを搭載し、クロノメーター規格を満たす本格派のシリーズです。
裏蓋には高精度の象徴としてジュネーブ天文台と星座のモチーフが刻まれ、コレクション名「コンステレーション(星座)」の由来を表しています。
■1957年 スピードマスターを発表

オメガを象徴する存在となっている「スピードマスター」。
その初代モデルは1957年に誕生し、「レイルマスター」「シーマスター300」と並ぶプロフェッショナルウォッチ三部作の一角として登場しました。
高精度で評価の高い手巻きキャリバー321を搭載し、10年以上にわたりシリーズを支える礎となりました。
1959年には第2世代モデルが宇宙飛行士の私物として宇宙に携行され、1963年の第3世代モデルは過酷なテストを経てNASAの公式装備に採用。
そして1969年、アポロ11号による月面着陸の際にスピードマスターが着用され、“ムーンウォッチ”という伝説的地位を確立しました。
■1974年 ジョージ・ダニエルズがコーアクシャル脱進機を発明

1974年、独立時計師ジョージ・ダニエルズは時計の歴史を変える革新的な技術「コーアクシャル脱進機」を発明しました。
この仕組みは、従来の脱進機に使われていた“すべり摩擦”ではなく、“放射摩擦”を活用することで、注油を必要としない構造を実現。
理論上は潤滑油なしでも長期間にわたり安定した精度を保てる画期的な技術でした。
しかし、その製造と調整の難しさから当初は時計メーカーに受け入れられるまでに時間がかかりました。
オメガがこの技術を取り入れたことにより、機械式時計のメンテナンス性と耐久性は大きく向上しました。
革新を重ねてきたオメガは、ムーンウォッチやシーマスターなど数々の名作に加え、独自のコーアクシャル機構で今なお進化を続けています。
その魅力を、ぜひ店頭で実際に手に取ってご体感ください。
皆様のご来店を心よりお待ちしております。
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