ISHIDA N43° スタッフブログ

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こんにちは、下田です。

 

国内外問わず感染拡大が続いている「新型コロナウィルス」に関する情報が

世の中を席捲し、この先の世界経済に対する危機感も日増しに大きくなっていますね。

「感染爆発(オーバーシュート)」の回避に向けた政府や自治体の動きとして

「都市封鎖(ロックダウン)」などというワードが取り上げられるのと同時に、

経済活動を過度に抑制することによって生活困難者を出し「二次的に死者を出す」

ということを憂慮して、そういった行政や政治家の動きを批判する著名人もいます。

私も経済情勢の影響を大きく受ける仕事で家族を養っていますので、結果的に

必要以上に経済活動が抑制されたことによって我が家の生活が危機に瀕する事態を

恐れてはいますが、、ワクチンの開発にはまだしばらく時間がかかりそうで、

このウィルス自体の全容も解明できていない今は、都市封鎖を検討する行政と

それらを批判する著名人のどちらが正しいのかは誰にも判断することはできず、

何をどこまでするのかが正解だったのかは、この混乱が過ぎ去ったあと、

結果論でしか確認できないと思っています。

 

では、そんな中、自分自身はどうするのか。

経済の低迷が長期化して生活が困窮するのは何としても避けたいとは思いますが、

その前に何より大切な家族が1人でも欠けてしまうという事態はもっと避けたいです。

もしも、ワクチンができあがり、人類に免疫もできて、無事に世界経済が回復を遂げる

ときが来たとしても、それまでに大切な人を失ってしまっていたら、私はすでに

そんなことへの興味すら持たなくなっているかもしれません。

「自分は若いから感染しても重篤化リスクは低い」「一人暮らしだから感染しても

自分だけの問題で済む」といったような利己的な考えもしくは間違った自己責任論で

平常時と全く変わらない行動をしている人が身近にいたら、きっと私はこう言います。

「君のことなど心配していない。君が拡げたウィルスによって命を失う誰かと、

その人を失ったことで涙する人のことを心配しているんだ」と。

(何かの本で読んだのですが、自己責任というのは、「他者に迷惑をかけない」こと

がそもそも前提となるらしいです)

多少大袈裟かもしれませんが、万が一自分が無症状の感染者だった場合、そこから

誰にも感染させなければ、それによって「自分は誰かの命を救った人間」ということ

になるかもしれません。逆の場合もまた然りです。

とはいえ目に見えないものですし、自分が橋渡しをしたウィルスで誰が亡くなったか

など知る由もないので、誰かの命を救っても奪っても実感することはないでしょう。

自分が人の命を「奪ってしまう(かもしれない)」と思うか。

自分は人の命を「奪わない(だろう)」と思うか。

ここまで来るともはや気持ちの問題ですが、人の命にかかわることとなれば、

車の運転と同様、「だろう運転」ではなくて「かもしれない運転」が正解なように

思います。

 

とはいえ、状況打開のためなら外出自粛でも首都封鎖でも何でもして、飲食業や

観光業に携わる方々の生活が犠牲になるのもやむなしとは到底思えません。

当店の顧客にもこれらの仕事を生業とされている方も多数いらっしゃいますし、

何より、皆様に安定した収入があり、それをもとに時計を買っていただいてこそ

我々の仕事(生活)があり、ひいては日本経済の安定なくして当社の安定もない

のですから当然です。

 

では、いま私たちにできることは何なのか。。

はっきりいって何にも思い浮かびません。。

感染者の治療をすることもできませんし、どなたかの収入を増やしたり安定させて

あげることもできません。

またこの状況の中、「どんどんお店に来てください」「高級時計を買ってください」

と言ってどうにか売上を保とうとするのも、何だか少し違うような気もします。

(この部分を本社の上層部に見られたら怒られてしまう可能性もありますが、

たぶん見ないと思うので、ここは「だろう」運転でいきます)

ただ、唯一はっきりと申し上げられることは、

「このような状況にもかかわらず、当店で時計を購入してくださるお客様には、

普段以上の、最大級の感謝の念を抱きます。」

情けないようですが、これだけです。

が、、さすがにこれだけではあまりに無力なので、どうにかこの感謝の気持ちを

形にして、購入者様へ少しでも還元できるサービスを鋭意検討しております。

 

最後になりますが、ただの時計販売員である私が昨今の新型コロナ禍について

長々と個人的な所感を並べまして申し訳ございません。

日曜にもかかわらず、昼間にこれだけ文章を書く時間が取れるような状況なのだと

ご賢察いただき、ご容赦賜りたく存じます。

スタッフやお得意様から、「別にアンタはいつも暇そうじゃないか?」という声も

聞こえてきそうですが、「実は下田も意外に忙しいかもしれない」ので、皆様には

やはりここでも「かもしれない運転」を心掛けていただきたいと願います。

 

では、私自身をはじめ、できるだけ多くの人々が被害者にも加害者にもなることなく

この難局を乗り越え、一日でも早く平穏な生活を取り戻せるよう、切に願っております。

ISHIDA N43°

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