こんにちは!
ISHIDA N43°の魚山です。
勇気を出して入りづらいお店に入り、思い切って高価な時計を購入したのに
店員さんに「間違えたら故障する可能性があります!」なんて脅しを受けたことはないでしょうか。
今回は巻き上げについて書いてみます。
機械式時計には「手巻き」と「自動巻き」があることは以前のブログでも書きましたが、
操作方法ってどうなの?というおさらいです。
今回は手巻き時計について書いていきます。

代表的な手巻きムーブメント。
手巻きについての注意事項
手巻き式の時計は巻き上げないと止まってしまいます。
巻き上げの際、必要以上に巻き上げてしまえば壊れてしまう可能性は確かにあります。
では、どうなっているのでしょうか?
「手巻き」=「ゼンマイを手で巻いている」ということです。
このゼンマイというのがとても細く長く繊細なパーツです。当然、巻き上げには限界があります。
(大半の手巻き時計には『巻き止まり』があります)
その限界を振り切って巻き上げると「ゼンマイ切れ」や「軸折れ」を起こす可能性があるということです。
そのため、不安な方は少しだけ巻き上げ、時計が動き出したら手を止めてしまう方もいます。
しかし、その操作方法だと、その時かろうじて時計は動いてはおりますが、時計内部ではゼンマイのトルクが不安定(巻上げが足りず精度が悪い)な
状態となっているのです。
なので正しい巻き上げは必須作業と言えます。
では、不安な人はどうすれば…
大丈夫!
巻き上げの限界は意外とわかりやすいもの。
指の腹で優しくゆっくり巻いてあげます。
おそらく、しばらく巻いていると「まだ巻けるの?本当に大丈夫だよね??」
と思うタイミングが来ます。
でも、大抵の場合は、まだ大丈夫です。
巻いていると「グッ」と止まる瞬間があります。
そうなったら今まで巻いていたような優しい力では巻けなくなります。
そう、そこが巻き止まり。

ブランパンの手巻きムーブメント。
上の画像の様にパワーリザーブ表示(どの程度ゼンマイが巻かれているかを表すメーター)があればわかりやすいですが、
パワーリザーブがないモデルも多いです。
なので、巻き止まりを無視して(気付かず)さらに巻いてしまうとゼンマイ切れや軸折れに繋がる事があるのです。
一部の手巻き時計では巻き止まりがない時計もございます。
お持ちの時計の操作方法でご不明な事がございましたらISHIDA N43°へお越しください。
ではでは👋

